感染事故から患者・スタッフを守る予防策が、医院には求められています。「現在行っている消毒・滅菌でいいのだろうか?」と疑問を感じておられましたら、お気軽にご相談ください。
→ いまの消毒・滅菌対応でしっかり感染予防ができてるのだろうか…
一般的に行われている消毒・滅菌対策は、
● 一般器具は、中性洗剤等で手洗い後、可能なものはオートクレーブにかける。
● オートクレーブにかけられない器具は、手洗い後、薬液消毒(中等度消毒剤等)。
● 感染者と特定できている患者に使用した場合のみ、高度消毒剤を使用する。
です。この方法で本当に感染予防ができているのか不安…
→ 手作業による洗浄で度々、針刺し事故が…
● 歯科器具は、鋭利な刃部を有するものが多く、これらは使用後必ず血液、体液、唾液等に汚染されています。
● ある調査では、鋭利な器具による針刺し事故は、診療中と診療後でほぼ同数発生していることがわかっています。この針刺し事故の受傷者の大部分がコデンタルスタッフであり、使用済み器具の一時洗浄消毒時に生じています。
→ 消毒・滅菌に時間がかかりすぎているような…
● 診療所のスタッフの構成によっては、診療が忙しいと、消毒コーナーは洗い物の山となってしまう。
● システム化されていないとスタッフの導線が不効率で、余計な時間がかかってしまう。
● システム化されていないと、エリアが区別できないなど、滅菌物、非滅菌物が雑多になってしまう。
● スタンダードプリコーション(標準予防策)とは、感染症の有無に関わらずすべての患者のケアに際して適用する疾患非特異的な予防策である。
● 患者の血液、体液(唾液・胸水・腹水・心嚢液・脳脊髄液等すべての体液)、分泌物(汗は除く)、排泄物、あるいは傷のある皮膚や粘膜をすべて、感染の可能性のある物質とみなし対応することで、患者と医療従事者双方における病院感染の危険性を減少させる予防策である。
医科ではすでに多くの病院が、このスタンダードプリコーションを取り入れ実践されています!
機械的洗浄の前に、すべての器具を一旦酵素系薬剤に一定時間浸漬させることで、血液、唾液等を分解し、その後の作業中の感染リスクを低下させる。
この段階で、血液などのタンパク源は分解されます。その後の作業中に万が一針刺し事故が起こっても受傷者の感染リスクはかなり低くなります。
● プレ洗浄後、セメントなどの器具にこびりついた汚れのみ手洗いで除去し、すべての器具を超音波洗浄器にかける。
● その後の二次洗浄以降の工程が出来ない器具があれば(錆に弱い物や、90℃で変形するものなど)この段階が最終洗浄となり、この後、薬液消毒・ガス滅菌を行う。
スタッフによる手洗い作業が減るため、針刺し事故の低減につながります。導入する洗浄器には、複雑な形態の器具や、中空形態に対応できるものを推奨いたします。
例)Miele社製ジェットウォッシャー(右写真)
独自のプログラムで徹底洗浄
1)50℃以下の温水で、タンパク源を凝固させずに除去
2)90℃で5分の熱湯消毒
3)中空器具の内部まで洗浄
4)タービン等の内部もこれで洗浄可能
クラスBオートクレーブとは・・・固形、多孔性、中空など、被滅菌物の種類を選ばず滅菌が可能な『世界基準』の滅菌機器です。
一般の歯科に出回っているオートクレーブは「クラスN」で、歯科器具の複雑な形状に対応できません。導入には医科水準の「クラスB」を推奨いたします。
例)W&H社製 クラスBオートクレーブ Lisa
(右写真)
◎パルス真空⇒高温蒸気加圧を繰り返し行い、被滅菌物の性質や形態を選ばず、隅々まで滅菌可能に!
◎80℃の低温で乾燥工程を行い、器械や器具を傷めません!
タービン等も安心して滅菌できます!!
工程が多いように感じるかもしれませんが、システマティックな配置を行いスタッフの導線の効率化を図ることで解消できます。
また、患者さんに堂々と見せられる消毒・滅菌コーナーは、医院の印象アップに貢献します。